Google Workspace Flowsとは?グランプリで見えたノーコード自動化の未来

読了時間: 19分

最終更新日:2025年11月26日 16:30
執筆者:オウンドメディア編集部
監修者:AIマーケティング事業責任者
読了時間:約7分

Google Workspace Flowsが業務を変える?グランプリで見えた自動化の最前線

先日開催された「Google Workspace Flowsグランプリ」では、コード不要で業務を自動化する画期的なアイデアが多数発表されました。

司会:本日は「Google Workspace Flowsグランプリ」の熱気をレポートすべく、主催の西村さんと、見事優勝された小松さんにお話を伺います。まず西村さん、このイベントを開催した背景を教えていただけますか?

西村:はい。Google Workspace Flowsの魅力は、なんといっても“コードを書かずに自動化できる”手軽さです。このツールを使えば、誰もが日々の定型業務を効率化できるという可能性を伝えたくて企画しました。今回は6名の発表者が、自身の業務課題を解決するユニークなフローを発表してくれました。

司会:参加者の投票でグランプリが決まるという形式も面白いですね。優勝賞品はラーメン無料券だったとか(笑)。

西村:ええ、実用的なモチベーションが一番かなと(笑)。純粋に「自分の業務で最も使いたい!」と思えるフローが選ばれるようにしたかったんです。

このグランプリは、単なるツールの紹介に留まらず、参加者一人ひとりが自身の業務課題と向き合う貴重な機会となったようです。では、具体的にどのような課題が共有されたのでしょうか。

なぜ「コード不要の自動化」が今、求められるのか?

日常業務に潜む「ちょっとした手間」の積み重ねが、コア業務に集中する時間を奪っているという課題が、多くの発表の根底にありました。

司会:今回グランプリに輝いた小松さんの「メール返信の下書き自動生成フロー」も、まさにそうした課題に着目したものでしたね。

小松:ありがとうございます。私はフォーム営業AIツールを担当しており、お客様から類似の質問をいただくことが多いんです。すぐに回答できなくても、一次返信は迅速に行いたい。その手間を削減するため、受信メールをAIが判別し、返信文を自動で下書き保存するフローを開発しました。「質問」「相談」といったキーワードをトリガーにしています。

司会:素晴らしいですね。特に新入社員の方など、メール返信に迷う時間を削減できそうです。他にも、営業担当者からはこんな声が上がっていました。

西村:はい、秋葉さんが発表した「会議ログからの管理表へのデータ自動入力フロー」も印象的でした。商談後の管理表への記入という、多くの営業担当者が経験する手間のかかる作業を、Geminiを使って自動化するアイデアです。また、坂さんの「メールフィルタリングの提案フロー」も、日々大量に届く案内メールをAIが自動で仕分けることで、重要な情報を見逃さないようにするという、誰もが共感できる課題解決策でした。

メール対応、データ入力、情報整理。これら一つひとつは小さな作業でも、組織全体で見れば膨大な時間となっています。その「一手間」を自動化することが、生産性向上の鍵を握っているのかもしれません。

取り組みと変化

日々の「一手間」を削減するアイデア

グランプリでは、議事録作成のような時間のかかる作業を劇的に効率化するフローも注目を集めました。

司会:西村さんご自身が発表された「ミーティングの文字起こしからの議事録自動作成フロー」も、非常に実用的でしたね。

西村:ありがとうございます。これは、Google Meetの文字起こしデータをトリガーに、Geminiが要点をまとめた議事録を自動作成し、Google Chatに通知するフローです。これまで手動で行っていたコピー&ペーストや共有作業を完全に自動化することを目指しました。人の「一手間」をゼロにすることで、心理的な負担も軽減できると考えています。

司会:小松さんのフローもそうですが、単に時間が短縮されるだけでなく、「やらなきゃ」という小さなストレスから解放される効果も大きいですね。

小松:はい。特に返信が必要なメールだけをAIが知らせてくれるので、受信トレイを開く際のプレッシャーが減りました。コア業務である顧客とのコミュニケーションに、より集中できるようになったと感じています。

日々の細かなタスクを自動化することは、単なる工数削減だけでなく、従業員の心理的な負担を軽くし、より付加価値の高い業務へと思考をシフトさせるきっかけにもなるようです。

業務の質と体験を向上させるアイデア

今回のグランプリでは、効率化だけでなく、業務の質や社内コミュニケーションを豊かにするユニークなフローも登場しました。

司会:AIコンサルティング局の吉川さんが発表した「AIニュース速報の自動生成フロー」は、情報収集のあり方を変える可能性を感じさせました。

西村:ええ、あれは画期的でした。毎日届くAI関連ニュースをスプレッドシートに転記し、Geminiで要約。さらにその内容からニュース記事のプロンプトまで自動生成するというものです。情報収集からコンテンツ生成までをシームレスにつなぐ、非常に高度なフローでしたね。

司会:エンタメ性で会場を沸かせた大西さんの「入力データからの動画・音声生成と通知フロー」も忘れられません。

西村:「速報です!〇〇さんが目標達成しました!」という音声が流れた時は、拍手が起こりましたね(笑)。シートに入力されたポジティブなニュースを、動画と音声で社内に共有するというアイデアです。業務効率化だけでなく、社内のモチベーションアップやコミュニケーション活性化にも活用できることを示してくれました。

自動化は、単調な作業をなくすだけではありません。情報を新たな価値に変えたり、働く人々の体験をよりポジティブなものに変えたりする力も秘めているのです。

今後の展望

Google Workspace Flowsは、GAS(Google Apps Script)と組み合わせることで、さらにその活用の幅が広がります。

司会:大西さんの発表では、GASとの連携についても触れられていましたね。

西村:はい。GASを組み合わせることで、より複雑で高度な自動化が実現可能になります。今回のグランプリは、あくまで入り口です。ここからさらに活用の幅を広げていくことで、これまで想像もしなかったような業務改革が生まれる可能性があります。

司会:「自分も何か作ってみたい」と思った読者の方も多いと思います。何から始めればよいでしょうか?

西村:まずは触ってみることが一番です。基本的なフローなら30分程度で作成できます。実はこの後、私のAIサークルで、優勝した小松さんのフローを皆さんと一緒にゼロから作るハンズオン企画を実施する予定です。ぜひ、これをきっかけにGoogle Workspace Flowsの世界に飛び込んでみてほしいですね。

特別なスキルがなくても、誰もが業務改善の担い手になれる。そんな未来が、すぐそこまで来ていることを感じさせます。

締めくくり

今回のグランプリを通じて見えてきたのは、単なる自動化ツールとしての機能を超えた、未来の働き方への多様なヒントでした。

司会:最後に、お二人からメッセージをお願いします。

小松:自分の「ちょっと面倒だな」という感覚が、業務改善の大きなヒントになることを実感しました。まずは身の回りの小さな課題から、自動化を試してみていただけると嬉しいです。

西村:Google Workspace Flowsは、「自動化思考」を育むための最高のトレーニングツールだと考えています。日々の業務をより創造的なものにするために、ぜひ皆さんも自分だけの「魔法のフロー」作りに挑戦してみてください。

司会:本日はありがとうございました。小さなアイデアと少しの工夫が、チーム全体の生産性を大きく向上させる。そんなポジティブな連鎖を生み出す可能性が、このツールには秘められているようです。

日々の業務を効率化し、より創造的な仕事に集中できる未来は、特別な誰かのものではありません。この記事を読んだあなたが、その第一歩を踏み出すことを期待しています。

メタディスクリプション:Google Workspace Flowsグランプリの模様を対談形式でレポート。コード不要の業務自動化アイデアとは?メール返信、議事録作成、ニュース記事生成など、明日から使えるヒントが満載。あなたの働き方を変えるノーコードツールの可能性に迫ります。

執筆者:株式会社ライトアップ 西村果林

社会人3年目。AIサービスの企画・運営を担当し、「ハチドリHR」「つばめりード」の開発に携わっています。
SaaSチームのリーダーとして、技術と現場運用の両方をつなぐ役割を担い、外部エンジニアとの調整、機能設計、社内の自動化構築を進めています。

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西村

社会人3年目。 AIサービスの企画・運営を担当し、「ハチドリHR」「つばめりード」の開発に携わっています。 SaaSチームのリーダーとして、 技術と現場運用の両方をつなぐ役割を担い、 外部エンジニアとの調整、機能設計、社内の自動化構築を進めています。 主な領域は以下の4つ。 ・AIサービスの企画・改善 ・開発チームとの連携/ディレクション ・業務効率化のワークフロー設計 ・導入企業のサポート “使いやすく、確実に成果につながるAI”を軸に、中小企業の業務改善・採用DXを推進しています。

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